5時58分から7時10分までの1時間12分で12キロ走る。ぎりぎり1時間10キロのペースを守れたが、8月中旬に比べて体重が1,5~2キロ増えたせいか、その頃と比べてどうも体が重く感じられる。それでもBMIは20,4だから、数値的には問題ない。まあ、これは気分の問題だ。体調にどこも異常もないし、ジョギングを始めたころの前脛骨筋の痛みもまったくないし、他の筋肉痛もまったくない。それでよしとすべきなのだろう。
午後5時から9時まで、来年3月にストラスブール大学で開催される国際シンポジウムでの発表要旨を書いていた。一応書き上がったが、提出期限は今月15日なので、もう少し推敲する。仮タイトルは、「「みち」から「道」へ ―「もののふのみち」から武士道への倫理規範の変容過程の思想史的考察―」とした。要旨の後半は以下の通り。
「みち」がある分野で定式化され、成文化され、一定の論理にしたがって体系化されるとき、それは「道」となる。そのとき、「道」は、その教義の伝達方法の定式化・体系化・固定化をもたらす。
本発表は、「みち」から「道」へのこの変容過程を、古代・中世における「もののふのみち」のエートス(倫理的な心情)・行動様態から戦国末期・近世初期の成文化された「武士道」への変容過程と近世における武士道そのものの変容過程との二つの問題場面に絞って考察する。前者の変容過程に関しては、エートスと行動様態の言語による定式化の過程に特に注目する。後者の変容過程に関しては、近世における武士道が倫理規範として内面化される諸契機、その内面化と当時の経済社会との動的な関係、そして、その内面化の結果としての倫理規範の普遍化という三つ論点を特に重視する。考察対象となる主な文献は、『甲陽軍鑑』と『葉隠』である。
これらの変容過程の思想史的考察から引き出される結論として、倫理規範そのものの変化がその伝達・伝播・普及の方法の変化と相互媒介的な関係にあることを示す。